私は米文学やアメリカの音楽が割と好きで、よく読んだり聴いたりしているのだが、そういった作品には必ずその土地の文化が反映される。
そして、文化は歴史によって作られる。
すなわち、歴史を知るということは文化を知るということであり、それこそが作品を理解するうえで欠かせない絶対的なものであるのだ。
・・・ということに気付いた私は、アメリカ文化を学ぶために1冊の本を購入した。『アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書』だ。
『アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書』とは
書籍名のとおり、アメリカの小学校でしようされている教科書や教材を通して、歴史と文化について学ぶことができる。
アメリカの子どもたちはどのように自国の歴史を学んでいるのかがわかるのだ。
さらに、この本を選んだ理由はもう一つある。
それは、和訳された文だけでなく原文も載っているためだ。
1ページずつ交互に英文と和文が掲載されているため、英語の学習に非常に役立つ。
この書籍のおすすめポイント
ざっくりとだが全容がわかる
本書では、コロンブスによる1492年のアメリカ発見から、独立200周年目の1976年頃までを対象として、おおまかに、しかし丁寧に、アメリカが歩んできた歴史が書かれている。
いかにしてこれほどの大国が生まれ、育ってきたのか。
「様々な出来事を経験して一つの大国が出来上がる過程」を学ぶことができるのだ。
比較的わかりやすい英文
アメリカの小学生向けの英語なので、ごりっごりに難しい英文ではない。
ある程度の単語と熟語を知っていたら何となく読めるレベルだと思う。
私は高校1年生のときに読んだのだが、やはりわからない単語も多かった。
そんなときはすぐに隣ページを見て、意味を確認。
そう、この書籍は英語学習にも最適なのだ。
英語学習に非常に役に立つ!
何と言っても、対訳なのでかなり学習がしやすい。
わからない文章があっても隣のページを見れば意味がすぐに分かる。
私が行った活用方法としては、英文を読み、わからない部分があったら和訳を読む。
最後のページまで読み終わったら、今度は英文だけを読む。
それを何周かすると、単語の意味も熟語の意味も、そして歴史についても覚えることができるのだ。
英語だけでなく内容まで覚えることができるので一石二鳥。
おすすめしたい読み方だ。
アメリカ人の歴史観と考え方がわかった気がする
実際の教育現場で使われている文章に触れると、何だかアメリカの人たちの考え方がわかったような気になる。
そんな簡単には考え方というのはわかるものではないし、そもそも全員が全員、教材に従った考え方をしているわけではないのだが、それでも国民の気持ちがほんの少しだけわかった気がする。
考え方が文化を作り、未来を創る。
他国の文化を知るということは、未来の可能性を広げるということにも繋がるのだということをこの本を読んで改めて思った。
おわりに
学生も大人も、英語学習に使える本書はかなりおすすめだ。
もちろんそれだけでなく、歴史を学ぶためにかなり役立った。
先ほど”英文がわかりやすい”と書いたが、和文も同じように小学生に向けたようなわかりやすい文章なので、幅広い年代の方が読みやすく感じると思う。
アメリカの音楽や文学などの文化が好きという方は必読の本だろう。
ぜひチェックしてみていただきたい。
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