どうもでございます。
ばすてい(@morosaredo)です。
1泊2日長野旅行、まず最初の目的地は国宝「松本城」。
衝撃告白なのですが、実は私はお城に全然興味がありません。
私が好きなのは幕末から昭和にかけての近代史ですし、そもそも今観光スポットとなっているお城の大半が昭和期の再建であり、歴史的価値はありません。
再建のお城はあくまで「雰囲気を楽しむもの」と割り切って観光していました。
しかし! 今回は珍しくわたくし興奮しております。
松本城とは?
1594年築城(調査に基づく松本市の公式見解)。
江戸時代以前から現存する12個の天守のなかでもトップ3に入るレベルの古さです。
まだ調査が進んでおらず、はっきりとした築城年がわかっていませんが、もしかすると松本城が一番古いお城という可能性もあるかもしれません。
松本城は他のお城とは少し違う、非常に面白い造りをしているため、かなり楽しめるお城だと思います。その辺も含めて、じっくり見ていきましょう。
松本城に到着!
午前5時前に出発し、朝霧が濃く立ちこめる高速道路を進むこと約3時間。
ついに松本城に到着です!
すごいな霧が
これ太陽か?
何これ? 城の亡霊?
虚像のような松本城が私を待っていました。
既に午前8時半を回っており、早朝の朝霧も消えていい時間帯なのですが、気温があまりにも低いせいで霧は一向に消えていません。
町は未だに霧に包まれており、数百メートル先は真っ白で何も見えません。
冬の長野を侮っていました。“雪が降っていないのなら大丈夫だろう”という浅はかな考えはここに散りました。
たぶんここが撮影スポットです。
画面中央のぼんやりとした建物が松本城。
晴れていたら城の奥に日本アルプスの山々が見えたそうです。
いよいよ城に入る!
8時半の営業開始からまだ1時間しかたっていませんが、もうこんなにたくさんの観光客がいました。
さすが国宝なだけあって、すごい人気です。
観覧料
- 大人700円、小・中学生300円、小学生は無料。
- 障がいのある方は障がい者手帳の提示で本人と介護者1名無料。
開場日
- 通常は8:30から17:00(最終入場は16:30)
- GWと夏季期間(日程は公式サイト要確認)は8:00から18:00(最終入場は17:30)
- 1月1日~3日は10:00から15:30(最終入場は15:00)
- 12月29日~31日のみ閉場
観覧所要時間
- 1時間ほど
門をくぐるなり、早速知らんキャラクターが出迎えてくれました。
霧の中、屈託のない笑顔でこちらを見ながらずっと立っていました。
松本市のマスコットキャラ「アルプちゃん」だそうです。
あと、宇宙ツツジもありました。宇宙ツツジって何だよ。
解説によると、宇宙飛行士の向井千秋さんと宇宙を旅してきた後、2000年にこの場所に植えられたツツジだそうです。すごく偉大なツツジでした。あと普通に年上でした。
宇宙ツツジさんホントかっけぇッス。マネできないな~ほんと。今度一緒に飲みましょうよ。アルプちゃんの悪口いっぱいありますよ(笑)
さて、天守閣に近づいてきました。
真っ白な霧の中からゆっくりと現れる漆黒の松本城。
景色悪くて最悪!と思ってましたが、これはこれで結構かっこいいです。
ここでようやく松本城を正面からじっくりと見ることができたわけですが、パッと見ただけでも他にはない独特な特徴が確認できます。
松本城のココが凄い!
松本城の最大の特徴がこの複雑な構造。天守と櫓が合計5つもあります。
こんな複雑な構造の城はかなり珍しく、これこそが国宝に選定された大きな要因です。
理由は単純で、数人の城主がそれぞれの時代に増築をしたためです。戦国時代に豊臣秀吉の家臣である石川数正が①②③の部分を作りました。これが最初の松本城の形です。
その後、江戸時代に徳川家光(3代将軍)の家臣である松平直政が④⑤部分を増築。これによって現在の松本城が完成したのです。
戦国時代に石川数正によって戦闘要塞として作られた小天守、渡櫓、大天守。
そして、江戸時代に松平直政によってお月見のために作られた辰巳附櫓と月見櫓。
一つの城が、戦国と江戸の二つの時代の様相を表しています。
戦国時代に建てられた建物には鉄砲を撃つための穴が開いており、戦闘用になっているのが一目でわかります。
一方、江戸時代に建てられた部分はお気楽にデカい窓なんか作っちゃって、柵もお洒落に赤く塗ってます。江戸時代が泰平の世であったことが感じられますね。
天守に突入!
天守内には火縄銃や甲冑が展示されており、それぞれに解説パネルがあるためかなり見ごたえがありました。
頂上、6階にやって来ました。
松本城が奇襲にあった際は城主がこの部屋で戦の指示を出します。しかし、結局松本城は大きな侵攻を受けることなく江戸時代を迎えたため、そういった危機には遭遇せずに終わったようです。
国宝に指定された際に発行された証明書も飾ってありました。見た感じ、おそらくコピーしたものだと思われます。やっぱり原本を飾るわけにはいかないんですかね。
昭和27年(1952年)に国宝指定と書いてあります。
窓からは日本アルプスの山々が見えるとのことでしたが、
山どころか民家さえほとんど見えませんでした。
大天守と辰巳附櫓の境界には丁寧に案内表示が。
江戸時代の建築技術だと不自然な繋ぎ目になってるんじゃないのかな?と思っていましたが、結構普通に繋がってましたね。
相変わらず外は何にも見えませんが、これはこれで風情があっていいですね。
なんか、前から思ってたんですけど、江戸時代の早朝って霧すごそうじゃないですか?
どうしてそういうイメージがあるのかは不明ですが、個人的に今まで思い描いていた情景を目にしてかなり感動しました。
この櫓の建設には、実はとある残念なエピソードがあります。
松平直政がこの櫓を造ったのは、将軍・徳川家光が長野のお寺「善光寺」に行く途中に松本城に泊まりたいと言ったためです。
よっしゃ、やったるで!ということでお金をたくさん使ってこの豪華な月見櫓を作ったわけですが、結局 参拝の日程が変わり、徳川家光が宿泊することはありませんでした。
悲しすぎませんか? 松平直政だってそりゃあ結構なお金持ちだったと思いますが、将軍のために櫓を建てるとなると物凄い額のお金を使ったと思いますよ。
同時に、将軍から褒めてもらうつもりだったとも思います。
松平直政さん、この空はあなたの心を写しているんですかい?
おわりに
キモい終わり方ですみません。
以上、松本城観光でした。
私は今のところ松本城が一番好きな城です。城に興味がないと冒頭で言いましたが、松本城は歴史的背景からデザインまでかなり興味深く魅力的に感じました。
本州のほぼド真ん中にある松本城、一度行かれてみてはいかがでしょう!
ではまた!
真っ黒なデザインがオタク心をくすぐるぜ