コンパクトデジカメの王道機種である、CanonのIXYシリーズ。
「大手カメラメーカーが販売しているリーズナブルな価格のコンデジ」という、THE入門機のIXY。今回は、そんなIXYシリーズの2016年モデルである、「IXY 180」をレビューしていきたいと思います。
2017年に購入してから、3年以上このカメラを使ってきたので、良い点も悪い点も色々見えてきました。
CanonのIXYシリーズとは?
Canonが2000年より展開している、コンパクトデジタルカメラのシリーズです。初心者向けとして非常に人気が高く、リーズナブルな価格設定も人気の要因の1つ。
3年間使ってみてわかったこと
僕の主な使用用途として、ブログで使用する写真の撮影と、個人的な旅行の写真なんかがメインです。ブログで使うというのは少し特殊な用途かもしれませんが、旅行等の出先で使うことの方が多いので、その上で気付いたこともたくさんあります。
良い点
最初に言ってしまうと、良い点だらけです。もちろん高級コンデジ等と比べたらかなり劣りますが、この価格でここまでの機能性を実現したというのは、さすが大手としか言いようがありません。
綺麗に撮れる
20000円以下のカメラでも、ここまで綺麗に撮ることができます。有効画素数は2000万画素。引き伸ばすと粗っぽさはありますが、それでも十分すぎるくらい綺麗に撮れます。
この写真はレインボーブリッヂの上から撮ったお台場です。「AUTOモード」で撮影しました。”絞り”やらなんやらという、難しい設定は全てカメラが行ってくれるモードです。曇りの日や薄暗い夕方は、明るさを自動調整してくれたり、とにかく便利です。
持ち運びが超ラク
IXY180は、サイズが約10cm×5cm、重さは約126g。ポケットに入れて持ち運んだりできちゃうんです。
僕はもう1台、nikonのごついカメラを持っていますが、使う頻度が高いのは圧倒的にIXY180です。今の時代、カメラが無くてもスマホである程度綺麗な写真が撮れてしまうので、カメラを持ち歩くという意識が徐々になくなってきています。
特に、大きなカメラは出先でどうしても邪魔に感じることが多く、大事な写真を撮らなければならないとき以外持ち歩く気になれません。小旅行だったり散歩だったり、荷物を少なくして出かけたい場合、手にしようと思うのはやはり軽量で邪魔にならないコンデジだと思います。
光学8倍ズーム
光学8倍のレンズが搭載されています。上は実際に8倍ズームで撮影した写真です。2mくらいの距離から、Nintendo Switchのジョイコンを撮影してみました。
やはり多少の粗さはありますが、値段を考えれば上出来だと思います。さらに、最大倍率32倍なので、これ以上にも寄ることができます。で、目一杯ズームしてみたらこんな感じ。
さすがにだいぶ粗いですね。用途にもよると思いますが、少なくとも僕はこの粗さは許容範囲を超えてしまっているので、ズームは8倍までしか使わないようにしています。
操作性が良い
2.7インチのモニターが搭載されていて、撮影時の映りの確認、各種設定を行う際はそこで確認します。ライブビュー撮影ができるので、初心者でも直感的かつ容易に扱うことができます。
タッチ操作は非対応で、全て物理ボタンでの操作になります。そこは少し残念かなとも思いましたが、モニターサイズを考えると逆にタッチだと操作しずらい気もするので良いのかもしれませんね。
USB接続ができる
パソコン等とUSB接続し、撮影データを表示、転送することができます。正直、買ったばかりの頃は使うことが無い機能だと思っていましたが、これが意外と使うんですよね。
「USBで繋がなくてもSDカードをパソコンに差せば良いじゃん」と思っていましたが、そうもいかない時があるんです。
それが、三脚を使っているとき。
三脚穴がSDカードスロットの隣に配置されていて、三脚を使うとスロットを塞いでしまうためカードの出し入れができないんです。そんなときに役に立つので、意外と便利。
フィルターを選んで撮影ができる
写真撮影時に、フィルターを選ぶことができます。「極彩色」や「トイカメラ」、「モノクロ」等、結構数があって楽しいです。
パソコンが無いという方や、画像編集に自信が無いという方でも、撮影時にカメラでフィルター選択をするだけで撮れちゃうというというのが便利なところ。
HD動画が撮れる
1280×720(720p)の動画を撮ることができます。最近はFullHDや4Kの映像が増えてきて、HDだとすごく画質が悪いように見えてしまいますが、個人的に使う程度なら全然問題ない画質だと思います。
IXYシリーズならバッテリーの共有が可能なものもある
もともと僕はIXY120を使っていたのですが、それが故障したのでこのIXY180を購入しました。箱を開けて、付属していたバッテリーを見てみたら何やらIXY160のバッテリーと似ていたので、試しに入れてみると普通に使えました。
後述しますが、このカメラはUSB充電に対応していません。バッテリーが2個あると格段に便利になりますので、IXYシリーズのバッテリーをお持ちの方にはぜひおすすめしたいし(Canon公式サイトの商品ページで、バッテリーが共通のものかは事前に確認してください!)、そうでない方も二つ目購入の検討をおすすめしたいです。
悪い点
きちんと断っておきます。ここに書いた悪い点なんて、ほとんど僕の高望みです。この価格でこれだけの機能があれば十分も十分、高性能です。ただ、使っていて不便な点はいくつかでてきたので書いてみました。
三脚使用時はSDカードとバッテリーが交換できない
先ほども書きましたが、三脚穴とバッテリー&SDカードスロットが隣り合って配置されていて、三脚を使っているときに抜き差しができない設計になっています。
USB充電に対応していない
USB充電には対応しておらず、バッテリーを抜いて充電器に入れてコンセントに差すしかありません。
これは非常に、非常に不便。出先のコンセントが無い場所でバッテリーの充電が切れたらそれまでです。
ただ、バッテリー2台持ち体制になってからは1日フルで使えるくらいにはなったので、そういった意味では対策すればどうにかなる問題であるとも思えます。
ただ、いちいちバッテリーを交換するのも面倒と言えば面倒です。三脚を使っている場合はSDカード同様、三脚を取り外さないとバッテリーを出し入れできないのもなかなか不便です。
外部マイクに対応していない
これは完全に高望みしすぎですね。この価格帯のコンデジに外部マイク対応機種があることはまずありません。ただ、できることならマイクを取り付けられたら良かったです。というのも、動画撮影時にズームをすると、レンズが動く音が入ってしまうんです。
動画撮影時はズームが遅い&うるさい
動画を撮っている時にズームをすると、“ヴィィィィィィン・・・”というだいぶ大きい音が鳴るので、その音が動画にばっちり入ってしまいます。
そしてそのズームがなんともゆっくりでして。徐々にアップになっていき、ズームアウトするときも”ヴィィィィィィン・・・”と音を立てながらゆっくりと引いていきます。
これだと動画のテンポが悪くなってしまったり、そもそも音がうるさくなってしまうので、基本的にズーム撮影はしないようにしています。
必要があれば、パソコンの動画編集ソフトでズームしたい部分を拡大処理したりしています。
可動式モニターじゃない
ブログやネット記事用の写真を撮ることをメインとしているので、自分にレンズを向けて自撮りをすることが多々あるのですが、その際モニターを見ることができないのが残念なポイント。
どのように映っているのか全くもってわからないので、感覚でシャッターを切っています。どうにか対策を考えようと思いましたが、外部モニターにも対応していないのでお手上げ状態です。
FullHD動画が撮れない
何だかんだ言ってやっぱり撮りたいです、FullHD動画。
動画撮影時はフィルターを使えない
写真撮影の時に様々なフィルターを選んで撮ることができますが、動画の時には無効になってしまいます。動画こそ、フィルターを使いたいものなのですが対応してないみたい・・・。
こんな人におすすめ!
初心者向けのカメラですので、手軽なカメラが欲しい方や、子どもへのプレゼントとして良いと思います。また、何よりIXY180は最新機種ではないので、中古品が安く売られているかもしれませんので、そこが最大のポイントです。
安いカメラが欲しい初心者の方には、うってつけのカメラです。
おわりに
以上、IXY180のレビューでした。カメラ超絶初心者の僕ですが、3年間使ってみて非常に良いカメラだと思ったので、ぜひおすすめしたいです!